駄文の杜

ネタ元に対して畏れ多い落書きになったため改題
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春の思い出

G,W。この季節になると思い出す。数少ない、僕の恋の思い出。

桜も散ってしまったゴールデンウィーク。
僕は、きみと3回目のデートをした。

映画、食事とテンプレ通りの時間を過ごし、夜8時、公園の坂道を一緒に歩いていた。

僕の歩幅が少し広かったのか、きみは2歩くらい遅れて付いてくる。不意に、「きみが居なくなったかも知れない」と不安になり振り返る。

頭1つ背の低いきみが、坂道の所為か、同じ高さの目線になる。見慣れないアングルに、僕は、一瞬ドキリとした。

その時。今まで気にも留めなかった光景。

きみの、向かって左の鼻からのぞく、1本の鼻毛。

そして、僕は、急に押し黙り、先を急ぐ。急に雰囲気の変わった僕を訝しむきみ。機嫌でも損ねたと思ったのか、いつもより饒舌に話しかけてくる。

「1つ、きみに言わなきゃいけないことがあるんだ」
僕は、我慢の限界を迎え、坂道を下りきったところで、決意を秘めて重い口を開く。

(鼻毛出てるよ)

喉まで出かかって、言葉にならない単語。顔が紅潮しているのが自分で解る。
一瞬とも永遠とも思える沈黙。それを破ったのは、きみの言葉。

「言って。ちゃんと聞いているから…」

(鼻毛出てるよ)
(鼻毛出てるよ)
(鼻毛出てるよ)

ダメだ。言えやしないよ。

そして、僕の口から、波となってきみの鼓膜を揺らしたのは、
「付き合ってください」

これが、僕の初めての彼女である。

いや、本当に、この日に告白しようと思っていたので問題ないのだが、切欠が鼻毛だったのは事実だ。

…10年以上前の春。幸せだった頃の他愛のない話(若干脚色あり)。

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